土と親しむ ~家庭菜園・農業応援歌~

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馬鈴薯(じゃがいも)の栽培方法

 今日は馬鈴薯(じゃがいも)の栽培方法について。
 昨年、秋馬鈴薯の季節に簡単に書いたので、あまり違いはありませんが・・・。
 大きな違いは、植え付け時期の温度が違うので、秋馬鈴薯は種芋を丸ごと切らずに植えるのが基本でしたが、春馬鈴薯は60~80g以上の種芋は基本的に切って植えると言う事位でしょうか?
 後は温度変化が全く逆なので、病虫害防除に関しては、秋は前半に気を使い、春は後半に気を使います。

 1.植え付け時期  2月中旬~3月中旬が適期です。近年遅霜があるので、萌芽以降に霜が降りそうな時は不織布やビニールフィルムなどで防除をします。霜の被害は遅植え程危険が少なくなりますが、芋の充実度や収量は悪くなります。

 2.種芋の準備  植え付け予定の半月から1ヶ月前に種芋を準備し、浴光催芽をしておきます。芽が5~10m程になった種芋を、植え付けの4~5日前に切って、切り口を乾かしておきます。従来、切り口に草木灰を付けると言われていますが、実は付けない方が良いと言う意見もあり、判断に迷う所です。最近では「じゃがいもシリカ」というゼオライトを粉状にした物が流通していますので、こちらがお薦めかもしれません。まぁ、とにかく切り口から腐りが入らないようにしておきます。

 種芋の切り方ですが、種芋には頂芽部とストロン(ふく枝)の基部の部分があって、便宜上頂芽部を上、ストロン基部を下とすれば、上下があるので、それを上から下に切るのが基本になります。
頂芽部          ストロン基部
馬鈴薯(じゃがいも)の栽培方法 馬鈴薯(じゃがいも)の栽培方法

 
馬鈴薯(じゃがいも)の栽培方法             

種芋は頂芽部から左図のようにらせん状に強い芽が出る性格があります。(頂芽優勢性と言います)又ストロン基部に近づく程芽の数が減って行きます。その為、横に切ってしまうと下半分(ストロン基部側の半分)は芽数が少なく、しかも弱い芽しかなくなってしまう事があります。浴光催芽するメリットは色々ありますが、一つには頂芽優勢性を押さえて、均一な萌芽になりやすいと言う事です。



左のメークインだと分かりやすいですね。緑の線に沿って切るイメージです。右は「とうや」と言う品種ですが、丸に近い形の芋は上下が分かりにくいので、芽の数を確認して切ると良いでしょう。
馬鈴薯(じゃがいも)の栽培方法 馬鈴薯(じゃがいも)の栽培方法


 3.畑の準備  本来は1ヶ月程前には堆肥や肥料を施して準備しておくのが良いのですが、間に合わない場合は完熟堆肥を使用して、肥料は種芋を植え付けた間に少なめに施すと良いでしょう。

 施肥の基準は成分量で10a当り20kg位なので、市販の馬鈴薯用の肥料ならば1坪当り300g前後で良いでしょう。

 4.植え付け  畝幅90~100cm(通路の中央から中央まで)で株間30cm程の間隔で植え付けます。おおよそ1坪で20株ほど植える感じです。切り口は下にして植えます。切り口を上にした方が良いと言う考え方もありますが、上手に萌芽しなかったり、黒あざ病にかかりやすくなります。覆土は5cm程度が基本で、あまり深く覆土すると、切り口を上にした時と同様の危険性があります。

 5.管理  それほどわずらわしい管理はありませんが、芽数が多い場合は1株に2芽位になるように芽かきします。又、草丈が20~25cm程になった頃株元に土寄せを行います。元肥を少なめにした方はこの頃に追肥も行います。病虫害予防は早め早めに行います。

 6.収穫  5月下旬~6月上旬にかけて、葉が黄色く色づいてきたら、晴天が続く時を見計らって収穫します。

タグ :浴光催芽

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