本日も玉葱苗が入荷致しました。本日入荷の苗は「ジェットボール」で、4月収穫の極早生種です。
玉葱の苗は、今の時期は早生系の苗の植え時ですが、いわゆる「おくて」のタイプの苗をご希望のお客様も来られますし、お問合せも多く頂戴いたします。
浜松地域(特に南西部)は全国一の早だしの玉葱産地なので、9月下旬頃から生産者の畑には玉葱苗が植え始まります。生産者の畑に限れば、10月下旬までには、ほぼ9割以上の畑に苗が植え終わります。
はたから見れば、早生とか晩生とか、関係なく玉葱苗を植える時期だと思われてしまう方も多いようですね。又、早出しの産地内では、熟期の呼び方が一般とは異なっており、通常の超極早生タイプまでを「わせ」、極早生タイプを「なかて」、早生タイプを「おくて」と呼ぶような風習が一部にあり、ファーマーズ等で苗販売をする折にも、この村内内での呼称を使って販売している場合があるので、それをご覧になった方は、「もう「おく」の苗を売っている、植えて良いんだ」と言う話になってしまったりするようです。
浜松地域の特殊な植え時期ではなく、浜松地域の様な気候の場所での一般的な品種ごとの植え時期を言えば、下記の通りとなります。(＊玉葱の品種の早晩生は育種元のメーカーさんによってもブレがあり、表現するのが難しいのですが・・・)
超極早生種 3月上旬～下旬収穫 定植時期 10月下旬～11月上旬）
極早生種 3月下旬～4月上旬収穫 定植時期 10月下旬～11月上旬）
早生種 4月中旬～5月上旬収穫 定植時期 10月下旬～11月中旬）
中生種 5月中旬～6月初旬収穫 定植時期 11月中旬～12月中旬）
中晩生種 6月上旬～中旬収穫 定植時期 11月下旬～12月中旬）
晩生種 6月中旬～下旬収穫 定植時期 11月下旬～12月中旬）
早晩生によって植え時が変わるのは、倒伏する(または肥大する)時期の違いと晩抽性の違いによって、という事が大きな要因です。早生系の品種は肥大するための温度や長日(日の長さ)の要求度が低く、比較的低温単日で肥大が始まり、比較的低温で倒伏が始まり、しかも比較的晩抽性(トウ立しにくい性格)があるので、早めに植えて早めに太らせる必要があります。
それに対して、「おく」の系統は肥大するために温度や日長の要求度が高く晩抽性がないので、遅めに植えて、比較的小さめの状態で冬越して春先から肥大させる必要があります。「おく」の系統を早めに植えて、冬の間に苗が大きく育つと春先に肥大せずにトウ立してしまう危険性があります。
＊玉葱のトウ立はグリーンプラントバーナリーと言い、ある一定の大きさになった苗が一定期間の低温に遭遇すると花芽分化(花を咲かせる準備)を起こし、その後の高温長日によってトウ立するという性格があります。
＊「おく」と表現したのは、実際には品種としては中生種又は中晩生種になることが多く、晩生種は弊店のある地域ではほとんど使われていないからです。
収穫時期が中生種以降をいわゆる「おく」と呼ぶのですが、弊店では貯蔵用タイプと呼んで販売しております。近年販売している品種では中生種で貯蔵可能期間が12月まで、中晩生種以降で2~3月までと言う感じです。
ここでややこしいのは、一般的に貯蔵可能と言った時に、多くのお客様は「腐らないで保つ期間」だと理解されることが多いのですが、品種特性として貯蔵可能と言うのは、もちろん腐り難いという特性もあるのですが、主には萌芽しない時期だという事です。
玉葱が貯蔵していて腐る、腐らないは品種特性もありますが、主には栽培時の環境が大きく影響します。近年では、お客様の声を聞いていても、早生系は腐らないのに、「おく」の系統が先に腐ってしまう、と言う声も良く聞きます。
これは早生系の品種の収穫時期の方が晴天率が高く、その後の貯蔵に入った初期の環境も良い事が多いと言う事と、栽培期間の病気の発生率が低いためだと思われます。ただ、早生系の品種は腐らなくても、早い品種は8月頃、遅い品種でも10月に入れば萌芽してしまうので、その頃までしか保てないという事ですね。
下記の写真は10月10日頃に撮った物ですが、早生種は腐らなくても、写真の様に芽が伸びてしまいます。
玉葱の苗は、今の時期は早生系の苗の植え時ですが、いわゆる「おくて」のタイプの苗をご希望のお客様も来られますし、お問合せも多く頂戴いたします。
浜松地域(特に南西部)は全国一の早だしの玉葱産地なので、9月下旬頃から生産者の畑には玉葱苗が植え始まります。生産者の畑に限れば、10月下旬までには、ほぼ9割以上の畑に苗が植え終わります。
はたから見れば、早生とか晩生とか、関係なく玉葱苗を植える時期だと思われてしまう方も多いようですね。又、早出しの産地内では、熟期の呼び方が一般とは異なっており、通常の超極早生タイプまでを「わせ」、極早生タイプを「なかて」、早生タイプを「おくて」と呼ぶような風習が一部にあり、ファーマーズ等で苗販売をする折にも、この村内内での呼称を使って販売している場合があるので、それをご覧になった方は、「もう「おく」の苗を売っている、植えて良いんだ」と言う話になってしまったりするようです。
浜松地域の特殊な植え時期ではなく、浜松地域の様な気候の場所での一般的な品種ごとの植え時期を言えば、下記の通りとなります。(＊玉葱の品種の早晩生は育種元のメーカーさんによってもブレがあり、表現するのが難しいのですが・・・)
超極早生種 3月上旬～下旬収穫 定植時期 10月下旬～11月上旬）
極早生種 3月下旬～4月上旬収穫 定植時期 10月下旬～11月上旬）
早生種 4月中旬～5月上旬収穫 定植時期 10月下旬～11月中旬）
中生種 5月中旬～6月初旬収穫 定植時期 11月中旬～12月中旬）
中晩生種 6月上旬～中旬収穫 定植時期 11月下旬～12月中旬）
晩生種 6月中旬～下旬収穫 定植時期 11月下旬～12月中旬）
早晩生によって植え時が変わるのは、倒伏する(または肥大する)時期の違いと晩抽性の違いによって、という事が大きな要因です。早生系の品種は肥大するための温度や長日(日の長さ)の要求度が低く、比較的低温単日で肥大が始まり、比較的低温で倒伏が始まり、しかも比較的晩抽性(トウ立しにくい性格)があるので、早めに植えて早めに太らせる必要があります。
それに対して、「おく」の系統は肥大するために温度や日長の要求度が高く晩抽性がないので、遅めに植えて、比較的小さめの状態で冬越して春先から肥大させる必要があります。「おく」の系統を早めに植えて、冬の間に苗が大きく育つと春先に肥大せずにトウ立してしまう危険性があります。
＊玉葱のトウ立はグリーンプラントバーナリーと言い、ある一定の大きさになった苗が一定期間の低温に遭遇すると花芽分化(花を咲かせる準備)を起こし、その後の高温長日によってトウ立するという性格があります。
＊「おく」と表現したのは、実際には品種としては中生種又は中晩生種になることが多く、晩生種は弊店のある地域ではほとんど使われていないからです。
収穫時期が中生種以降をいわゆる「おく」と呼ぶのですが、弊店では貯蔵用タイプと呼んで販売しております。近年販売している品種では中生種で貯蔵可能期間が12月まで、中晩生種以降で2~3月までと言う感じです。
ここでややこしいのは、一般的に貯蔵可能と言った時に、多くのお客様は「腐らないで保つ期間」だと理解されることが多いのですが、品種特性として貯蔵可能と言うのは、もちろん腐り難いという特性もあるのですが、主には萌芽しない時期だという事です。
玉葱が貯蔵していて腐る、腐らないは品種特性もありますが、主には栽培時の環境が大きく影響します。近年では、お客様の声を聞いていても、早生系は腐らないのに、「おく」の系統が先に腐ってしまう、と言う声も良く聞きます。
これは早生系の品種の収穫時期の方が晴天率が高く、その後の貯蔵に入った初期の環境も良い事が多いと言う事と、栽培期間の病気の発生率が低いためだと思われます。ただ、早生系の品種は腐らなくても、早い品種は8月頃、遅い品種でも10月に入れば萌芽してしまうので、その頃までしか保てないという事ですね。
下記の写真は10月10日頃に撮った物ですが、早生種は腐らなくても、写真の様に芽が伸びてしまいます。
