土と親しむ ~家庭菜園・農業応援歌~

浜松市浜北区にある「たねや(店頭販売専業)」のbaka旦那が音痴ながらも精いっぱい歌う家庭菜園や農業の応援歌! 美味しい野菜や品種の話、栽培方法など家庭菜園や農業にまつわる話題満載!

大根の種蒔き(たねまき)時期

 大根は現在栽培されている野菜の中で、最も古から栽培されている野菜の一つで、周年栽培もかなり古くから確立されていた野菜の一つです。
 又、地方色が色濃く出て、地方地方の在来品種が最も多く存在する野菜の一つでもあります。まぁ、現在では青首大根一辺倒の時流で、どの地方へ行ってもほとんどは青首総太り型の大根が栽培されていますが・・・。本来、地方色豊かな在来種が多く存在すると言う事は、その土地土地の気候風土に合った品種がそれぞれあったと言う事で、現状はそれを無視して全国で同様の品種を栽培してしまっていると言う事になります。まぁ、良く言えば、品種に合った環境を作りだす農業技術が成り立ってきたと言う事ですが・・・。

大根の種蒔き(たねまき)時期 大根の種蒔き(たねまき)時期 大根の種蒔き(たねまき)時期
黒葉系みの早生大根       宮重総太り大根         大蔵大根


 弊店のある静岡県西部地域は元々尾張の宮重大根の文化圏なので、昔から青首大根が栽培されていましたので、昔からの大根文化を守っている、言い換えれば地域の気候風土に合った大根を栽培している地域だと言えなくもないですね。

 最近ではほとんど聞かなくなりましたが、十数年前までは青首大根を買われる古老の農家さんはよく「源助大根をおくれ」と言ってきたものです。これは早太りの宮重大根を育成した井上源助氏にちなんで青首大根の事をそう呼んでいたのだと思います。加賀野菜で有名になった「打木源助」の元になった宮重大根の事ですね。

 さて、大根の蒔き時ですが、昔から「いわし雲が出るようになったら蒔き始め」と言われていました。これは宮重大根や大蔵大根、方領大根の話で、入道雲の残る早蒔き時期はみの早生大根を蒔きました。そして初秋にみの早生を収穫し、晩秋から初冬に宮重を、冬には大蔵や方領、または聖護院を収穫するといった具合で長期間大根を収穫していました。

 今では宮重系の青首総太り大根の系統が品種改良され、全ての時期でいわゆる青首大根が栽培されるようになっています。プロの生産者は8月中旬から3月下旬位までの間(マルチやトンネル等を使う時期もありますが)、長期間に渡って種蒔きして、10月~6月位の間、大根を収穫しています。

 私見ですが、青首大根は大きく分ければ、夏系・秋冬系・晩抽系の3つに分ける事ができると思います。

 家庭菜園で露地栽培限定で考えれば、夏系は8月下旬~9月中旬蒔きで10月下旬~11月下旬収穫(年内いっぱいは引っ張れるかな?)、秋冬系は9月中旬~10月上旬蒔きで11月中旬~2月中旬収穫)、晩抽系は10月中旬~11月初旬蒔きで2月下旬~4月上旬収穫、と言う感じで栽培することができます。

 夏系のお奨め品種 夏つかさ「快」と夏の翼 どちらも夏系の品種としては品質良く、美味しい大根です。
大根の種蒔き(たねまき)時期 大根の種蒔き(たねまき)時期
夏つかさ「快」                夏の翼


 秋冬系のお奨め品種 冬自慢とYRくらま  栽培性で冬自慢、味でYRくらまと言った感じですね。収穫が年明け以降に限定するならば 冬の浦や耐病総太りです。

大根の種蒔き(たねまき)時期 大根の種蒔き(たねまき)時期
冬自慢                YRくらま


 晩抽系お奨め品種 優等生と春慶  10月中下旬蒔きで優等生、10月下旬~11月初旬蒔きで春慶
大根の種蒔き(たねまき)時期 大根の種蒔き(たねまき)時期
優等生                 春慶

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