土と親しむ ~家庭菜園・農業応援歌~

浜松市浜北区にある「たねや(店頭販売専業)」のbaka旦那が音痴ながらも精いっぱい歌う家庭菜園や農業の応援歌! 美味しい野菜や品種の話、栽培方法など家庭菜園や農業にまつわる話題満載!

丹波黒大豆のまき時

 丹波黒大豆のまき時になってきました。

 日曜日の日本農業新聞の「おまかせ菜園 フクダ流」と言う連載記事の中で摘芯断根育苗法が取り上げられていました。これは日本不耕起栽培普及会の岩澤信夫氏が提唱している大豆の育苗法で、氏によれば「高性能緑化強化苗の作り方」と言う事になっています。

丹波黒大豆のまき時


丹波黒大豆のまき時


 記事の中では、丹波黒大豆系の改良種で「デカ黒」と言う品種が取り上げられていますが、これは弊店でも推奨している品種です。

丹波黒大豆のまき時


 記事で取り上げられている育苗方法は数年前より注目をされている育苗方法ですが、民間の育種研究されている方や公的な栽培指導を研究されている方などにお聞きしても、推奨される方はほとんどいらっしゃらないのですが、この記事のように評価する方は少なからずいらっしゃるようです。

 私見では、栽培方法を見ると理にかなっているように思いますが、慣行栽培に比べ、労力はかかるので、労力を含めたコストパフォーマンスの関係で、一般(特に営利栽培の現場では)には取り上げられないのかもしれません。

 記事の中では、栽培時に過繁茂(つるぼけ)して収穫できなかった経験から、この栽培方法に至った経緯が書かれていますが、播種適期をまもり、肥培管理をしっかりすれば、過繁茂は防げるので、それだけの問題であれば、強いてこの栽培法をとらなくても良いかな?とは思ってしまいます。おそらく、1株当たりの収量は確実に上がるので、家庭菜園では試してみる価値はありそうです。

 丹波黒大豆は、弊店のある地域では、6月下旬位からが蒔き時ですが、早蒔きするほど過繁茂にはなりやすい傾向があります。丹波黒大豆系に限らず、晩生系の大豆は日長が短くなるのを感じで花芽分化をするので、日長が長いうちに播種すると、栄養成長に偏り、過繁茂しやすくなります。夏至を過ぎて、日が短くなり始めてから蒔くのが基本ですが、この地域では7月下旬位の播種でも十分栽培できるので、のんびりと蒔くのが栽培しやすいと思います。

 もう一点、通常晩生系の大豆は適期播種で播種後50~60日位で開花することが多いのですが、近年の気象条件だと、7月上旬播種だと、8月中下旬に開花となることが多く、開花と高温干ばつ条件が重なる事が多くなります。春に蒔く枝豆も同様ですが、大豆類は高温干ばつ状態で開花すると結実が悪くなることが多いので、晩生系の大豆類を晩めに蒔く方が増えています。

 下記は数年前に栽培した、丹波黒大豆とデカ黒の収穫物の写真です。7月中旬位に直播して、10月中旬位に収穫したものです。写真では丹波黒の方ができが良いようですが、同じ株数から収穫できた莢数はほぼ同じ程度で、子実の太りは若干デカ黒が良かったように思います。

丹波黒大豆のまき時

丹波黒↑

丹波黒大豆のまき時

デカ黒↑

丹波黒大豆のまき時

丹波黒(左)、デカ黒(右)↑

 上記の摘芯断根育苗法に関しては、詳しくは下記のサイトをご覧ください。
 日本不耕起栽培普及会
 http://www.no-tillfarming.jp/saibaihou_etc.html

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