土と親しむ ~家庭菜園・農業応援歌~

浜松市浜北区にある「たねや(店頭販売専業)」のbaka旦那が音痴ながらも精いっぱい歌う家庭菜園や農業の応援歌! 美味しい野菜や品種の話、栽培方法など家庭菜園や農業にまつわる話題満載!

トンネル・マルチ栽培のおすすめ!(大根)

 まだまだ、寒い日が続きます。ハウスなどの施設や防寒資材を使わない方はまだまだ種まきや苗の植え付けができない状況ですが、比較的簡易にできるトンネルマルチ栽培のご紹介です。

 春先のトンネルマルチ栽培と言えば、最も一般的なのは春まき大根ですね。

 大根の発芽適温は15~30℃で、最低温度4℃、最高温度は40℃で発芽します。生育適温は17~20℃。比較的冷涼な気候が適します。土壌適応性は耕土が深く、軽くて質の粗い土壌で保水力があり、排水のよい土質。土壌酸度で言えば、pH5.5~6.8とされるが、酸性には比較的強く、耐湿性では最も弱い野菜に属します。

 春まきで最も問題になるのはトウ立(抽苔)です。では、ダイコンのトウ立ち(抽苔)はなぜ起きるか?

 大根は春子春化型(シードプラントバーナリゼーション)の植物で種子が吸水し動き始めた時から低温に感応し(苗齢に関係なく)花成が誘起され、花芽分化(トウ立をする準備を始めること)します。分化後は高温長日条件で抽苔が促進されます。一般に12~マイナス1℃の範囲で低温感応し、敏感なのは5~7℃とされます。晩抽系(トウ立しにくい系統)は、感応する低温は変わらないものの、低温遭遇時間の要求量が多くなります。

 また、大根は離(脱)春化作用(ディバーナリゼーション)と言う生理現象があり、夜間の低温感応を日中の高温で打ち消す作用で、20℃以上の高温が必要です(できれば25℃以上が無難)。翌日の高温が4~6時間以上確保できれば完全に離春化されます。ただし毎日の反復が大切で、昼間温度が上がらない日が3~5日も続くと花芽分化を起こし、その後は逆転しません。

 以上の大根の性格を掴んだ上で、トウ立させずに、早蒔きできるのがトンネルマルチ栽培です。ここで使うマルチは透明または銀ネズと言われるタイプのマルチです。一般的には幅95cmで2条で株間が18~30cm間隔で穴の開いたタイプを使います。

 資材費がかかるし、面倒な作業も増えるので、十分温度が上がって露地栽培でできる時期に蒔いた方が楽だという意見もありますが、大根は収穫時期の温度が上がるほど辛みが出やすく、大根自体も固くなりやすいので、できるだけ美味しい大根を収穫したいとすると、やまりトンネルマルチ栽培の方に軍配が上がることになりますね。

 使用する品種は上記にも出てきた晩抽系と言われる品種を使います。弊店では比較的短めでしたら「富美勢」や「三太郎」、しっかり長さが取れるタイプでは「YR春人」[YR桜坂」「晩抽春のいぶき」などをお勧めしています(家庭菜園用です)。

 
トンネル・マルチ栽培のおすすめ!(大根)


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