土と親しむ　～家庭菜園・農業応援歌～

　現在、弊店では早生系のタマネギ苗を販売中です。

　お客様から、「”おく”の系統のタマネギ苗はまだか？」と言うお問い合わせが増えています。

　抽苔(トウ立)が問題になるので、植付時が重要ですが、いわゆる”おく”と言われるタイプの品種は、おおむね5月下旬以降に収穫期を迎える品種群ですが、これらの品種は弊店のある地域では、11月中旬以降が適期だと思われます。



　いわゆる”おく”と言う表現を使わせて頂いたのは、実際の品種特性の中で、晩生種と言われる品種は弊店のある地域ではほとんど使われておらず、5月下旬収穫の中生種か6月上旬収穫の中晩生種が、いわゆる”おく”タイプの主流だからです。

　先にあげた抽苔(トウ立)の原因はいくつかありますが、主因は「ある一定の大きさに達した苗が、低温に一定期間あって花芽を分化し、長日条件のもとで抽苔が促進されます。」と言われています。

　早植すると「ある一定の大きに達した苗」になってしまうという事ですね。弊店の認識では、現在一般的に流通している品種の中では、「ＯＫ黄」が最も抽苔し難い品種だと思うのですが、それでも11月10日は過ぎてからの定植でないと不安感があります。その他の品種でしたら11月15日は過ぎた方が良いのでは？と思います。6月上旬収穫の中晩生種では11月20日過ぎもしくは12月に入ってからの方が安心かと思われます。

　現状、弊店のある地域は”おく”系の営利栽培の生産者はあまり多くはいらっしゃいませんが、ほとんどは11月下旬から12月上旬位からが定植始めです。日本国内で最も出荷が早い早生系のタマネギ産地が周辺にあるので、9月下旬には定植が始まるので、それを見ると、家庭菜園の皆さんも気が焦るかもしれませんが、”おく”のタイプは別物なので、慌てなくて大丈夫です。

　マルチをされる場合は、上述よりも1週間から10日は遅らせた方が無難です。

　近年の暖冬化で、ますます抽苔のリスクは高くなっていると思われますので、”おく”タイプのタマネギ苗の定植はのんびりと構えて行いましょう！

　下記にタキイ種苗のタマネギ栽培マニュアルのULRを記しました。参考までに。