土と親しむ ~家庭菜園・農業応援歌~

浜松市浜北区にある「たねや(店頭販売専業)」のbaka旦那が音痴ながらも精いっぱい歌う家庭菜園や農業の応援歌! 美味しい野菜や品種の話、栽培方法など家庭菜園や農業にまつわる話題満載!

白タマネギ

 お客様より白タマネギを頂戴しました。
 白タマネギは年末から早春の間しか食べられない貴重な旬の野菜ですね。
白タマネギ


 玉葱は大きく分けると甘タマネギと辛タマネギに分ける事ができ、これは成分として含まれる硫化アリルの含有量の多少で分けられるようです。
 日本で栽培されているのはほとんどが辛タマネギの系統で、赤タマネギが甘タマネギの系統になるようです。

 玉葱は古来より日本で栽培されていたようなイメージがありますが、一般的に栽培されだしたのは明治以降で、明治の初め頃「イエロー・グローブ・ダンバース」が北海道に導入されたのが始まりで、これが春蒔き系の「札幌黄」となり、明治18年に大阪の坂口平三朗氏が「イエロー・ダンバーズ」と言う品種をアメリカから取り寄せ、これが広まり、秋蒔き系の「泉州黄」となりました。
 又、白タマネギは大正初期にフランスから、「ブラン・アチーフ・ド・パリ」と言う白タマネギが輸入され、愛知白として、愛知県に土着しました。これが静岡県にも伝わり、篠原の「白タマネギ」になったと思われます。

 玉葱が導入された頃は、外来野菜と言うことで、馴染みが少なく、なかなか普及しなかったようです。明治初期に関西地方にコレラが発生し、「玉葱はコレラに効き目があるらしい」と言う噂が広がり、玉葱が薬用野菜?として爆発的に売れ、いざ食べてみると、日本人にとって昔から慣れ親しんできた、ネギ(葉ネギ?)と味わいが似通っていたため、たちまち好まれるようになり、普及したようです。加えて、明治以降の食生活の洋風化、肉食の普及もあり、今では日本土着の野菜の様に思われる程一般的になったようです。

 何が幸いするのか分からない物ですね。

 *来歴の内容は「相馬博士の作物百科」を参考にさせて頂きました。

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